依存症拠点機関事業

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アルコール依存症、薬物依存症、ギャンブル依存症の改善を目指して

お酒や薬物で困ったときには・・(ご家族向け)

お酒や薬物で困ったときには・・

アディクション問題のある人のご家族へ

ご家族に、アルコールや薬物使用やギャンブルの問題が繰り返している方がいる場合には、これがアディクション(依存症)という病気から生じている可能性があると思われます。どんな病気でもそうですが、まずは医療や相談機関にいって、診断を受け、治療をすることが大事です。アディクションという病気は、脳における行動の調節する機能が壊れてしまうことに原因がある行動コントロールの病気です。糖尿病や高血圧などの身体の病気と同じ慢性病であり、ほっておくと心身がぼろぼろになり、場合によっては死に至るものです。行動上の病気であるため、家族としては理解するのがやや難しく、「性格がだらしないからなのではないか」とか、「わざと嘘をついているのではないか」と考えてしまい、叱責や説得を繰り返して、対立構造になってしまう場合が多いです(右上図)。しかし、家族のそうした対応はかえってアディクションをより悪化させることになりがちですが、当事者とやりあうのではなく、アディクションを一緒に解決していくという気持ちをもつことが大事です(右下図)。
アディクションという病気の仕組みを知って、それに巻き込まれないようにすることが重要です。アディクションにかかると、酒や薬物やギャンブルのもたらす一時的な快感や気晴らし効果が最優先になり、健康や人間関係などのことは後回しになってしまう「依存症の考え方」にのっとられてしまいがちです。「依存症の考え方」には、酒や薬物やギャンブルの悪影響をみないようにしたり、小さく考える(否認)や依存症を認めず「いつでもやめられる」という思い込みや、酒、薬物、ギャンブルをしてもよいとする言い訳を考え出すことなどが含まれている。右図のように、依存症になっても、シラフの時にはちゃんと自分を大事しようとする健康な考え方=自律的な考え方も残っており、この2つが併存している状態になります。家族が、アディクションで生じたトラブルの尻拭いをしてあげてばかりいると止めなくても大丈夫だという「依存症の考え方」が強まってしまいます。また頭ごなしに責めつけると自尊心が低下して「自律的な考え方」がもちにくくなります。尻拭いをしない一方で、治療の場(医療や自助グループなど)で治療を受けて回復してほしい、回復を願っているという気持ちを伝えていくことが重要です。家族が、このような適切な対応を行うために、家族がまずアディクションを扱っている医療機関や精神保健福祉センター、家族を助ける自助組織(アルコール依存ではアラノン、断酒会/薬物依存ならナラノン、薬物依存の家族会、ダルク/ギャンブル依存ならギャマンノン)に相談に行って、アディクションやその対応について習うととともに家族自身が気持ちを立て直す支援をもらうことが必要です。家族としてショックや世間体などへの気遣いなどがあり、なかなか相談しにくい場合もあるでしょうが、思い切って相談することがアディクションを直す大きな第一歩になります。








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